「心で考える」。1番大切で、1番難しいこと。

なぜ基礎が大切なのか?

人を指導する立場の人はなぜ「基礎をおろそかにしてはいけない!」だとか「基礎は大事だよ。」と言うのでしょうか?
勉強でもスポーツでも仕事でも、何かを学ぶ際には必ず「基礎は大切」ということを言われているような気がします。

子供の頃から言われ続けているので、何となく「基礎は大切なんだろうなぁ」とは感じていました。
でも私は、具体的に「なぜ基礎は大切なのか?」ということについて考えたことはありませんでした。

しかし大人になり気づいたことは、物事がうまくいかなかったり、失敗した時というのは、基礎をおろそかにしていること(基礎が身についていないこと)が原因となっていることがほとんどだということです。
逆に言うと、物事がうまくいく時というのは、その物事の基礎は何か?ということを理解し、基礎をしっかりと身につけることができている時(基礎を高い精度でこなすことができている時)だということになります。

つまり「基礎はなぜ大切なのか?」という問いに対しては、このように答えることができます。

基礎とは物事を成功へ導くために1番大切なことだから。と。

 


基礎は成功の土台となる

みなさんも1度は聞いたことがありませんか?「基礎とは土台だ!」という言葉を。
基礎がしっかりしていないまま次のステップに進んでもうまくいかない時によく使われる言葉ですよね。

私が子供のころ、理屈では「基礎が土台になる」ということを理解していましたが、心から理解できていたか?と聞かれるとおそらく理解できていなかったと思います。
なぜなら、私は基礎をおろそかにして次のステップに進もうとしたり、「基礎なんかある程度できていればいいだろう」と思ったりしたことが何度もあったからです。

みなさんの中にも、勉強やスポーツ、仕事などで「基礎」を学ぶ時に「面倒くさい」とか「これぐらいでいいか」という心がでてきてしまうことってありませんか?

私は面倒くさがり屋なので、基礎を頑張るということが苦手でした。(今もですが 笑)
大学受験の時もそうです。例えば英語の勉強の時、最終的な目標は「英語の文章」を読めるようになることでした。「英語の文章」を読めるようになるには、そこに出てくる「単語」「文法」の意味を理解しないと読むことができません。

英語で基礎にあたる部分が「単語」「文法」なので、まず「単語」「文法」を徹底的に覚えることが「英語の文章」を読めるようになるための土台を作ることにつながります。
ただ、基礎とは単調でつまらないことである場合がほとんどです。基本の大切さを深く理解していなかった私は、「面倒くさい」や「これぐらいでいいか」という気持ちになってしまい、どうしても「単語」「文法」を覚えることが中途半端になってしまいます。
英語の文章が読めるようになりたいとはやる気持ちが「単語」「文法」などの基礎を学ぶことをおろそかにしてしまい、基礎が中途半端な状態で「英語の文章」に手を出してしまいました。

この時はおそらく「英語の文章にたくさんふれないと、英語の文章は読めるようにはならない。」というようなことを友達や先生から聞いたことも影響したんだと思います。
たしかに英語の文章を読めるようになるには、たくさん英語の文章を読んで、読むことに慣れなければいけません。
(受験では読むスピードもつけなければいけないので)
しかし、この言葉が当てはまるのは、あくまで基礎がしっかりできた状態の人であって、当時の私のように「単語」「文法」などの基礎がしっかりできていない人には当てはまりません。

いくら文章を読もうとしても、「単語」「文法」が中途半端にしかできていないので、文章も中途半端にしか読むことができません。
中途半端にしか読むことができないので、いくら数をこなしてもなかなか成績が上がりません。
結局この後、基礎の勉強(単語や文法)をやりなおし、基礎が身についてから次のステップに進んだことで(英語の文章にチャレンジしたことで)、ようやく成績が上がりだしました。
(基礎をおろそかにしたことで、成績が上がるまで余計な時間がかかってしまいました。)

このことから学んだことは

「基礎(土台)がしっかりしていないまま次のステップに進んでもうまくいかない」

ということです。

もちろん、「単語」「文法」が中途半端なままでも、読むことができた英語の文章はいくつかありました。
ただ、安定感がないんです。読める文章と読めない文章の差が大きかったんです。

土台が不安定な状態なので、土台の上に乗せた物まで不安定になってしまいます。

受験では1発勝負なので安定感が求められます。どのような問題が出てきてもある程度対処できる力が必要になります。これは勉強に限らず、スポーツでも、仕事でもそうですよね。

たまたまできたり、運が良ければできる程度では、安定した成績を残せません。
どんな状況でも、ある一定以上の成果を出せる安定感が勉強でもスポーツでも仕事でも求められます。

じゃあ、その安定感を出すために必要なことは?(物事がうまくいくために必要なことは?)と聞かれると、やはり土台をしっかり作ること(基礎をしっかりと身につけること)という考えに行き着くことになります。
だから基礎は大切なんです!

そして土台に安定感を持たせるためには、どんな状況にあっても、基礎はしっかりできているか?と自分自信を見つめ直す機会を持つことが大切になってきます。

 


基礎を大切にする心

上記で書かせていただいたように、基礎とは土台であり、土台がしっかりしていれば次のステップに進んだ時にも安定感がだせ、物事をうまくこなしていくことができます。
基礎を大切にすることは、その物事を成功に導くための方法であるとも言えます。

ということはですよ、自分が今取り組んでいるものや、これから取り組むであろうもの。
勉強であれ、スポーツであれ、仕事であれ、その物事の基礎は何か?自分が基礎を身につけるためにすべきことは何か?ということを意識することはとても重要なことです。

特に、物事に行き詰まったり、物事がうまくいかなかったり、今何をするべきなのかがわからないといった時には、「急がば回れ」ということわざがあるように、急いで先に進むのではなく、面倒でもいちど初心に戻り、自分が向き合っている物事の基礎は何だったのか?基礎をおろそかにしていないか?基礎が身についたと思っていたのに、いつの間にか基礎の力が衰えていないか?などの事柄を見直してみることが大切です。

土台が不安定では物事はうまくいきません。土台がしっかりしていれば、その上に乗せた物も安定します。そうすればさらに上に物を乗せることも可能です。(ピラミッドのようにどんどん積み重ねていくことができます。)
安定すれば余裕がうまれ、次に何をすべきかが見えてきます。不安定であれば余裕がなくなり、次に進めなくなります。

自分が向き合っている物事の基礎を見直すことは大変重要なことです。

ある分野でプロと呼ばれるようなすごい結果を残している人ほど、今の自分に必要な基礎を見直す機会をおろそかにしません。

みなさんはプロサッカー選手の「三浦知良選手」をご存知でしょうか?
おそらくサッカーを知らない人でもカズさんの名前は知っているのではないのでしょうか?
(ここからは親しみを込めて「カズさん」と呼ばせていただきます 笑)

カズさんは50歳になった今でも、現役のプロサッカー選手として活躍しています。サッカーというスポーツは30歳後半までにはほとんどの選手が引退してしまうスポーツです。
「体力」「筋力」が基礎となるスポーツなので、「体力」「筋力」が衰えてしまうと引退しなければならなくなります。
(活躍できなくなります)

土台が不安定では物事はうまくいかない。と先ほど書きましたが、サッカーで言えば、いくら技術が優れていても(シュートやパスがうまくても)、「体力」「筋力」が衰えれば、試合のスピードに体がついていけなくなります。
試合のスピードに無理やりついていこうとすれば、当然体力の消耗は激しく、疲労した状態でシュートやパスをしても精度が落ちてしまいます。
土台が不安定なので、その上にどんなに優れたものを乗せても、不安定になってしまい、自分のベストを発揮できないということになります。

この土台を作る作業が難しくなるので(肉体的にも精神的にも)、プロサッカー選手は40歳を待たずに引退してしまうことが一般的です。

じゃあ、なぜカズさんは今も現役を続けることができているのか?

それは基礎をおろそかにせず、人一倍基礎を大切にしているからです。

プロの世界というのはとても残酷な世界です。「体力」「筋力」は維持しようとしても、年齢と共にどうしても衰えてしまいます。
20代の時にはあまり苦労もせずできていたことも、30代になるとうまくいかなくなったり。年齢には勝つことができない世界です。
年齢が上がるほど安定した土台づくりが難しくなってしまうので、年齢が上がるにつれて土台作りの方法を見直すことも必要になってきます。

カズさんはグラム単位で自分の体重を管理しています。練習開始時間の何時間も前にクラブハウスに到着してトレーニングをしたりと、若い選手に負けない体作りをします。もちろん体のケアにも人一倍気をつけているそうです。

自分の年齢ではどのようなトレーニングが土台を作るために必要なのかを考え実施する。
土台を作ることの大切さを深く理解しているからこそ、自分に向き合い、何が必要なのかを考えることができます。

サッカー選手にとって「体力」や「筋力」は基礎であり土台です。

カズさんを見ていると、土台作りの大切さはもちろん、土台作りを見直すことも大切だということがわかります。
1度土台を安定させたからといって、自分のおかれる環境によっては土台が不安定になってしまうこともあります。
土台を安定させるためには、常日頃から基礎の大切さを意識することが重要です。
基礎を大切にする心を忘れてしまうと、いつの間にか基礎が疎かになっていたということは多々起きることだと思います。

カズさんを見ていてもわかるように、土台を安定させ続けるということは思った以上に難しいことなのかもしれません。
でもその難しいことがきちんとできた時、物事がうまく進む「力」になってくれます。

自分が向き合う物事の基礎の大切さをどれだけ理解できているか?基礎を身につけるため、土台を安定させるためにどれだけ努力をすることができるのかが、物事を成功へ導く1番大切なことであり、1番の近道なのかもしれません。

 


今回はなぜ基礎が大切なのか?について書いてきました。
みなさんにもぜひ、今の自分が向き合っている物事の基礎は何か?ということを意識する機会を持っていただき、基礎を大切にしていただければと思います!
(偉そうに書いてきましたが、私は自分が基礎を大切にしていけるのかが1番心配です 笑)

それでは次回は「私達人間にとって一番重要な基礎」について書かせていただきます。

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