8 Nov 2019
みなさんは、「現実逃避」をしてしまうことってありませんか?
私はよくあります(笑)
おそらくほとんどの方が、意識的、または無意識のうちに「現実逃避」をしたことがあるのではないでしょうか?
「困難」や「面倒な事柄」から逃れるために、他の物事で気を紛らわしたり、考えない様にしたり。
「学校での問題」「会社での問題」「家庭での問題」「人生での問題」、「勉強」や「仕事」や「人間関係」、また不意におこる「災難」など。
私たちの人生において、「現実逃避」をしたくなるような場面はたくさんあります。
時には、何年、何十年と向き合うのが辛く、「現実逃避」をし続けている物事がある方もいらっしゃるかもしれません。
「現実逃避」をせずに全ての出来事に対処できれば素晴らしいことですが、私たち人間はそれほど強い生き物ではありません。時には「心」が折れそうになり、「現実逃避」をしてしまうこともあります。
「ゲーム」をしたり、「テレビ」を見たり、「スマホ」をいじったり。また、「お酒」を飲んだり、「ギャンブル」をして現実逃避をしてしまうかたもいらっしゃるかと思います。
多くの方は「現実逃避」に対してよくないイメージをお持ちかもしれませんが、私は「現実逃避」をした結果、『現実に向き合う「力」』を手にいれることができるなら、「現実逃避」を積極的に取り入れるべきだと思っています。
現状、向き合うことが辛かったり、苦しくて耐えられないような物事があるなら、「現実逃避」に頼ることは悪いことではありません。
ただし、さきほども書いたように『現実に向き合う「力」』を手にいれることができる、「よい現実逃避」に限ってです。
もし、現実に向き合う気持ちになれないような、「よくない現実逃避」になってしまうなら、もちろんオススメすることはできません。
そこで今回は「現実逃避」について考えてみようと思います。
人はなぜ「現実逃避」をしてしまのか?
様々な「現実逃避」の方法がある中で、「よい現実逃避」とはどういったものなのか?逆に「よくない現実逃避」とはどのようなものなのか?
「現実逃避」の「原因」を見つめることで、考えていきます!
心にプラスorマイナス
・「現実逃避をしてしまう時」「現実に向き合える時」の心理状態
どのような物事が起こる時にも、必ず「原因」や「要因」があるように、私たちが「現実逃避」をしたくなる時にも、必ず「原因」や「要因」があります。
私たちが「現実逃避」をしたくなる時、「心」の中では、下記のような「マイナスの思い」が大きくなっているはずです。
「〜は無理だ」
「〜は嫌だ」
「〜は面倒だ」
このような「マイナスの感情」で「心」がいっぱいになってしまう時、私たちは苦しみから逃れるために、「現実逃避」をしてしまいます。
では逆に「現実に向き合える時」、私たちの「心」の中では、どのような「思い」が大きくなっているのでしょうか?
私たちが「現実に向き合おう」と思える時、下記のような「プラスの思い」が大きくなっているはずです。
「〜はできるはずだ」
「〜を頑張ってみよう」
「〜を諦めたくない」
このような「プラスの感情」で「心」が満たされると、私たちは現実に向き合うことができます。
上記のことからもわかるように、私たち人間は「心の状態(心理状態)」によって、「現実逃避」をしてしまったり、「現実に向き合う」ことができたりと、行動が変わってしまいます。
「現実逃避」をしてしまう「原因」、「現実に向き合う」ことのできる「要因」は、「心の状態」にあります。「原因」や「要因」さえわかれば、どのように対処すべきなのかを考えることができます。
もし私たちが「〜は無理だ」「〜は嫌だ」「〜は面倒だ」と、「現実逃避」をせざるおえない「心の状態」なら、その「マイナスの感情」を改善できる物事に頼ることが必要です。
「マイナスの感情」を改善してくれる「よい現実逃避」を選ぶことができれば、私たちは『現実に向き合う「力」』を手にいれることができます。
逆に「マイナスの感情」を改善できず、現実に向き合う気持ちを持つことの邪魔になるようなものは、「よくない現実逃避」だということになります。
では「よい現実逃避」、「よくない現実逃避」とは、どのようなものがあるのでしょか?
・よい現実逃避
「よい現実逃避」とは、「マイナスの感情」に囚われている「心」を解放してくれるようなものや、「心」を「プラスの感情」で満たしてくれるようなもののことを言います。
現実逃避をすることで、『現実に向き合う「力」』を手にいれることができるものが、「よい現実逃避」になります。
運動をする
「運動」をすると、ストレスを発散できると言われていますよね?
「運動」をする時には、体を動かすことに「意識(心)」を集中することになるので、マイナスの感情に囚われていた「意識(心)」が体を動かすことに向かいます。
「心」にまとわりついていたマイナスの感情から離れることにつながるので、ストレスが発散でき、「心」をリフレッシュさせることができます。
また、「運動」をすることは、マイナスの感情から離れるだけでなく、「プラスの感情」を生み出す効果もあります。
「運動」をした後には、「爽快感」や「達成感」などのプラスの感情が「心」を満たしてくれるからです。
これは言葉で説明するよりも、ぜひみなさんも経験をとおして、感じていただければと思います。
ランニングやウォーキングなどの「運動」をする「前」と「後」の、「心の状態」を意識して感じてみてください。「運動」をする「前」と「後」では、「心の状態」に変化が起きているはずです。
「運動」をする前はマイナスの感情に囚われているので、「もやもやした気持ち(「やる気がおきない」「面倒くさい」)」になっていることでしょう。
この時「もやもやした気持ち」を受け入れ、『心が沈んでいる時は、誰もが「もやもやした気持ち」になるものだ』と、客観的に自分自身の状況を捉えてみてください。
「もやもやした気持ち」になっているのは「当たり前」のことなので気にせずに、「走ること」、「歩くこと」に「意識」を集中します。
すると15分や20分もすれば、いつの間にか「マイナスの感情」から離れることができているはずです。
(「もやもやした気持ち」が減少しているはずです。)
ちなみにこのような「心の状態」の変化は、科学的にも証明されています。
脳科学では、「運動」をすることで「心」に安らぎをもたらす「セロトニン」などの物質が、脳内に増加することがわかっています。
「心」が楽になるということは、マイナスの感情から離れることができるということです。
「ランニング」をしたり、「ウォーキング」をしたり。また外に出る気分にならなければ、室内でできる「筋トレ」や「柔軟運動」でも効果が期待できます。
(「筋トレ」では鍛えている「筋肉」に、「柔軟運動」では伸ばしている「筋肉や関節」に「意識」を向けると、より「マイナスの感情」から離れやすくなります。)
「運動」は、私たちの「心」を「マイナスの感情」から引き離し、「プラスの感情」で満たしてくれる効果があるので、「よい現実逃避」だと言うことができます。
芸術を楽しむ
こちらはみなさんも経験したことがあるかと思います。
「音楽」を聴くことで、「感動」をしたり、「勇気」をもらえたり、「希望」を持つことができたり。また気分が何となくウキウキしたり。
これは芸術全般に言えることなのですが、作り手の「心」が強く反映されている芸術は、私たちの「心」にまで影響をあたえてくれます。
「音楽」「映画」「絵画」「小説」など、どのような芸術でも、作者の「プラスの感情」が込められた作品であれば、私たちの「心」を「プラスの感情」で満たしてくれる効果があります。
人それぞれ、好みの芸術があると思います。
自分の「心」に感動などのプラスの影響をもたらしてくれるような芸術を、探し取り入れていきましょう!
自然と接する
私たち人間は、環境に影響を受けてしまいます。殺伐とした環境や、ストレスフルな環境にいると、影響を受けてしまい、心の余裕が失われてしまいます。
逆に、自然豊かな場所のように、開放感を感じることのできる環境では、その素晴らしい雰囲気の影響を受けることができます。
「森林セラピー」などに代表されるように、自然と接することは、「心」に癒しなどの良い影響をもたらしてくれることが、科学的に証明されています。
(健康面へ好影響をもたらすことが、科学的に証明されています。)
「森」、「山」、「川」、「海」、自然豊かな場所に行くことで、私たちは自然環境のよい影響を受けることができます。
ちなみに、自然に接する時は、何も考えないようにすることがオススメです。ただ自然の中でリラックスして過ごしてみましょう。
個人的には、深く深呼吸をすることをオススメいたします。(体全体で呼吸する意識で、時間をかけて何度も呼吸をしてみてください。)
マイナスの感情から離れることができ、リラックスした気分になれるはずです!
自然には、「心」を癒してくれる効果が期待できるので、こちらも「よい現実逃避」だということができます。
「感謝」する時間をつくる
「感謝をする」ということは、昔から大事だと言われていることですよね。
「感謝」がなぜ大事なのかというと、感謝することで「心」を「プラスの感情」で満たすことができるからです。
私たちは「心の状態」によって、物事の見え方が変わります。これはサングラスをかけて景色を見ているようなイメージを思い浮かべていただくと、わかりやすいかと思います。
サングラスをしていると、すべてがレンズの色に染められたように見えてしまいますよね?
じつは「心」も同じように、どのような感情で「心」が覆われているかによって、物事の見え方、捉え方が変わってきます。
「心」がマイナスの感情に覆われていると、マイナスの感情を通して物事を見てしまうので、「マイナスの面」が目につくようになります。
「マイナスの面」が目につくと、イライラしたり、苦痛を感じたりと、どんどん「心」の余裕は失われていきます。
「感謝」する時間をつくることは、「マイナスの感情」を手放し、「プラスの感情」で「心」を満たすことにつながります。
日々の出来事に感謝して向き合うことができれば、物事を「プラスの感情」を通して見ることができるようになります。
そうすると物事の「プラスの面」を見る機会が増え、「心」には余裕が生まれます。
「心」に余裕ができてくると、自然と『現実に向き合うための「力」』が、湧きあがってきます。
「感謝」をすることは、「心」をプラスの感情で満たし、「心」に余裕を持たらしてくれることにつながるので、「よい現実逃避」だということができます。
「瞑想」をする(呼吸に集中をする)
こちらは少し宗教色が強いと感じるかたも、いらっしゃるかもしれません。
しかし、近年はみなさんご存知のgoogle(グーグル)などの大手企業も、「瞑想」を積極的に取り入れています。
(あのapple社のスティーブ・ジョブズも「瞑想」を取り入れていました。)
実際、科学的にも「瞑想」の効果は認められています。
脳科学の実験では、「瞑想」をすることで、「前帯状皮質」や「海馬」に良い影響があることがわかっています。
具体的な効果に関しては、「自己をコントロールする力をえることができる(意思の強化)」「ストレスに強くなる」などの良い効果をえることができます。
(マイナスの感情に囚われにくくなると、私は解釈しています)
私も試しに、「呼吸に意識を集中し、頭に不安などの様々な物事が浮かんでも、それを観察するだけで判断をせず、また呼吸に意識を戻す」という「瞑想」を1ヶ月ほど続けてみました。
(1回5分を、1日に2回ほど。慣れてくると少しずつ時間を増やしてみましょう。)
その結果、上記で書いた「よい現実逃避」を取り入れた時と同じように、「よい心の状態」になることができました。
具体的には、「心」にまとわりついている様々な感情を客観的に見ることができ(離れて観察でき)、マイナスの感情から離れることで、「心」が楽になるだけでなく、満たされているような感覚になりました。
「心」が満たされた感覚になることができるので、『現実に向き合うための「力」』が自然と湧いてくるように感じました。
(私は毎朝晩「感謝する」ことを習慣としているのですが、その時の「心の状態」と、「瞑想」をしている時の「心の状態」は、とても似ていると感じました。)
「瞑想」と「心」の関係は、科学的に検証することが難しいため、感覚での説明となってしまいます。ですが、私としては上記のような良い影響を受けることができました。
「脳科学」の見解では、「脳」に良い効果があることが認められていますし、私個人としても「心」で良い効果を実感しましたので、「瞑想」も「よい現実逃避」として、有効な方法であると感じています!
(瞑想には様々な方法があり、心が不安定な方はダウン症状が起きることもあると言われています。きちんとした「本」などを参考にすることをオススメいたします。個人的には、googleなどの大企業も取り入れている「マインドフルネス瞑想」がオススメです。)
・よくない現実逃避
「よくない現実逃避」とは、「マイナスの感情」から離れることができないどころか、他の問題まで抱えてしまうものです。
「現実逃避」をしても、『現実に向き合うための「力」』にならず、「依存症」などの他の問題まで抱えてしまうものが、「よくない現実逃避」になります。
タバコ・酒
こちらの2つは「依存症」になる代表的なものですよね?
「タバコ」を吸い続けるとニコチンの依存症になってしまい、ニコチンがきれると、「脳」がニコチンを求め、イライラしたり、落ち着かなくなります。
吸った瞬間は「スッキリ」した感覚をえることができますが、また数時間後には「脳」がニコチンを求めストレスを感じるということが、タバコをやめるまでずっと繰り返されます。
このように、「依存状態」になってしまうと、ストレスを解消するどころか、逆にストレスが増えることになるので、もちろん「心」にとっては良いことではありません。
「タバコ」は、「ストレス」というマイナスの感情を増やすことになるので、「よくない現実逃避」になってしまいます。
「お酒」は百薬の長と言われるように、少量であれば健康に良い効果が期待できると言われています。
しかし「現実逃避」のためにお酒に頼る人の場合は、「依存」してしまう可能性があります。なぜなら「不安」などのマイナスの感情を感じるたびにお酒に頼ろうとするので、自然と飲む「回数」も「量」も増えてしまうからです。
そうなると「不安」などを感じると、「脳」がお酒を求めるようになり、お酒がないとイライラしたり、より不安になったりと、心にマイナスに作用します。
(アルコール依存症になってしまいます)
「お酒」も「タバコ」と同様に、「依存」してしまうとイライラしたり、不安になくなったりと、「ストレス」の原因になってしまいます。
「現実逃避」した先で、さらに問題を抱えることになる可能性があるので、「タバコ」や「お酒」は「よくない現実逃避」と言えます。
ギャンブル
こちらも「酒」「タバコ」と同様に、「依存症」になる可能性の高い「現実逃避」の方法です。
ギャンブルは勝つとドーパミンが放出され、一時的に気分がよくなりますが、その時の快楽を「脳」が忘れられず、ギャンブルにのめり込むようになります。
しかもギャンブルでは、ほとんどの人が最終的には負けるようになっています。イライライしたり、罪悪感を感じたりと、「心」にとってよくない影響をもたらしてしまう「現実逃避」です。
また、ギャンブルに勝ったとしても、本来、自分の「心」が求めている充実感や満足感をえることはできません。「脳」が一時の快楽に満足するだけです。
つまり「心」にある「不安」などのマイナスの感情から、一時的に目をそらせるだけで、「マイナスの感情」を改善することにはつながりません。
「ギャンブル」も、「タバコ」や「お酒」と同様に、「心」にとって良いとは言えない、「よくない現実逃避」です。
スマホ・ネット・ゲーム
「スマホ」や「ネット」「ゲーム」に依存することで現実逃避をしてしまう場合も、「心」にとってよい効果は期待できません。
よく聞かれるのが、家に引きこもってしまう人の多くが、「スマホ」や「ネット」「ゲーム」に依存してしまうという事実です。
現実に向き合うことが辛いので、「スマホ」や「ネット」「ゲーム」に依存することで、マイナスの感情から目をそらそうとします。
しかし、この方法では、多くの人がマイナスの感情から抜け出すことができません。
「スマホ」や「ネット」「ゲーム」に依存してしまい、現実に向き合うことができずにいる人たちが、世の中にたくさんいることからもわかるように。
もし、これらが「心」にとってよい現実逃避となるなら、多くの人たちが、『現実に向き合う「力」』をえることができ、前を向いて生きていけるようになるはずです。
「スマホ」や「ネット」「ゲーム」に依存してしまうことも、「マイナスの感情」を改善するどころか、現実から目をそらし続けることになるので、「よくない現実逃避」と言えます。
(「スマホ」や「ネット」「ゲーム」を否定しているわけではありません。「現実逃避」として頼ることがよくないと言いたいだけです。)
『現実に向き合う「力」』を手にいれよう
今回は、「よい現実逃避」と「よくない現実逃避」について書いてきました。
「現実逃避」と一言にいっても、どのような「現実逃避」を選択するかで、その後の状況は大きく変わります。
「現実逃避」をすることで、「マイナスの感情」を改善することができれば、『現実に向き合う「力」』となり、前を向いて生きていくことができます。
逆に「マイナスの感情」から目をそらすだけで改善にはつながらず、「依存症」という新たな問題まで抱えてしまうものもあります。
「現実逃避」とは、「心」にとって良いものもあれば、よくないものもあります。どちらを選ぶかは、私たちの決断にかかっています。
ただ、ここで問題なのが、私たち人間というのは、「楽な方」を選んでしまう傾向にあるということです。
とくに「心」が「マイナスの感情」に囚われている時というのは、ついつい「楽な方」に流されてしまいます。「心」が沈んだり、余裕がなくなると、私たちは苦しみから逃れるために、労をせず楽になれる方法に頼りたくなってしまうからです。
しかし、労をせずに楽になれる方法の多くは、残念ながら上記で説明した「よくない現実逃避」のように、私たちの「心」にとってよい効果を期待できません。
だからこそ私たちは「よい現実逃避」と「よくない現実逃避」があることをしっかりと理解し、自分の好みに合う方法からでもいいので、「よい現実逃避」を取り入れていくことが重要です。
体を動かすことが好きな人は「運動」を。歌が好きな人は「音楽」を。本が好きな人は「読書」を。自然が好きな人は自然豊かな場所へ。
自分の好むものであれば、「心」が苦しい時でも取り入れることができるはずです。
「よくない現実逃避」に頼るのではなく、「よい現実逃避」に頼ることができれば、誰もが前を向いて生きる力をえることができます。
「困難」から逃げるのではなく、立ち向かうために。自分の可能性を諦めずに、前を向いて人生を歩めるようになるために。
「よい現実逃避」を選び、困難に向き合い乗り越えることのできる「心」を手に入れましょう!
私たちの誰もが前を向いて、人生を築いていける可能性を持っているのですから!
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