27 Mar 2018
西郷どん第12話の心に響いた場面について書かせていただきます。
今回の第12話は、何とも切ない話でした。
篤姫と徳川将軍との結婚は、時期将軍を一橋慶喜にするための政略結婚です。
薩摩藩のため、日本のためには大事なことでしたが、篤姫にとっては自分の子供も産めず、不幸になる可能性が高いものでした。
(徳川将軍は病弱なので子供を授かることはできません。)
吉之助はその事実を知りながら篤姫の結婚が成立するよう奔走しなければならず、どうにもやりきれないという様子でした。
吉之助は誰よりも人の心の痛みを感じることのできる人です。
篤姫が苦しみを抱えることを知りながら結婚の話を進めなければいけない。吉之助にとっては苦しく辛い役目でした。
結婚が決まり、薩摩藩主斉彬から篤姫に結婚の真の目的が話され、篤姫は「藩のために結婚する覚悟」を決めることになります。
この場面も見ていて非常に辛い場面でしたが、やはり1番切なく辛い場面が今回の西郷どん12話最後のシーン。
安政の大地震がおこり、篤姫の安否を確かめに行く吉之助。篤姫は吉之助の助けもあり大事にはいたりませんでした。
ただこの時、篤姫は吉之助に「私を連れて遠くへ逃げてくれないか?」と頼みます。
吉之助は斉彬に仕えているので、「そんなことはなりません!」と篤姫を説得しなければいけない立場です。
それに一緒に逃げ出せば、吉之助の命はありませんし、自身のことを考えれば一緒に逃げることに何のメリットもありません。
でも篤姫の気持ちを吉之助は痛いほどわかってしまいます。
本来なら断らなければいけないことですが、心の優しい吉之助は「逃げましょう。」と篤姫の心に寄り添う選択をします。
そのあとの篤姫の「その言葉が聞きたかった。」というセリフからもわかるように、篤姫は本気で逃げようと思っていたわけではないのかもしれません。
もしかすると誰かの優しさに触れたかっただけなのかもしれませんし、自分に味方がいることを感じたかっただけなのかもしれません。
ただ、吉之助の心に寄り添うという行動が篤姫の心を救ったことは間違いないことだと思います。
薩摩ために命を投げ出す覚悟を決めることができるほどの強い心を持った篤姫でも、時には苦しくて辛くて心が折れそうになるようなこともあります。
どんなに強いと言われる人でも、悩んだりすることもあります。
だからこそ心に寄り添ってくれる人の存在というのはすごく大切なものなのかもしれません。
私達が当たり前と感じている家族や友人、そういった人との繋がりとは、私達が思っている以上に自分の支えとなってくれているのかもしれません。
学校や仕事、私生活での悩みなど、自分の話を聞いてもらえた時というのは、やっぱりすっきりした気持ちになりますし、気持ちが落ち着きます。
そう考えると、私達というのは1人で生きているようで、すごくたくさんの人に支えられ生きています。
自分1人で成功した気になったり、自分の力だけで人生を生きてきたつもりでも、じつは多くの人の支えの中で生かされているのかもしれません。
西郷どん12話の最後のシーンを見ていると、寄り添ってくれる人がいることのありがたさや、人の気持ちに寄り添うことの大切さを再認識させられたような気がします。
自分はいろんな人に支えられ生きていることにもっともっと感謝しなければいけないし、悩みなどで苦しんでいる人、辛い思いを抱えている人がいれば、吉之助のように相手の気持ちに寄り添い行動できる人でありたいです。
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